二年間の社会人生活を振り返って

前置き

社会人生活を二年間送ってみて、非常に大きな学びがあったなと思っています。  
後から振り返れるように学んだことを記録化しておければと思います。  
(継続的に記録していたものではなく、今この瞬間に思っていることなので、抜け漏れは多いです。。)

仕事とは成果をあげることである。

まず、仕事をする上での大前提はこれだなと思っています。  
この前提を無意識のうちに理解することなく仕事をやるのはかなり厳しいなと思っています。  
(人に言われるまでもなく、この前提を持っている人もいると思いますが、自分は持っていなかったので、初めのうちは苦労しました。。)  

本来的に、会社として目指す方向性があり、それに合致する戦略をチームとして決定し、その上で個人が遂行する業務が決まっていくと思います。  
つまり、成果の高い仕事というのは、その仕事を行ったことで、チームや会社の戦略にどれだけ影響を与えられたかというところで決まってくるのかと思います。

この成果というものに対する認識がずれている(もしくは持っていない)と仕事をする上で、どうでもいいところに時間を割いてしまうことになると思っています。  

例えば、仕事上でミスが多いからそれを減らしたいと思っている人がいるとします。  
もちろんミスを減らすのは重要な事だと思います。ただ、ミスを減らした結果として、成果にどれだけ大きなインパクトが与えられるかというところはよく考える必要があるかと思います。  
社内の近しい人向けの文章で多少誤字脱字があったところでさほど問題はない(場合が多い)です。にもかからわず、その文章の誤字脱字を発見するために、何十分もの時間をかけるのは個人的には間違っているのかなと思っています。  

多様性は認められるべき

僕の文章は基本的に「思います」といった言葉で一文が終わることが多いです。  
それは、正しいとか正しくないとかそういうものは基本的になくて、結局個々人が主観的にどう思うかということしかないという前提を持っているということがあります。

自然科学のように、数式を持ってある物事を定義し、そこから論理を積み重ねていくものとは違い、実生活の全ては個々人がどう思うかという部分の組み合わせで動いています。  
これは学問としての社会科学も同様です。  
(余談ですが、最近読み始めた「経済学とは何か」という本には、今の主流派の経済学が、数ある経済学説の一つにしか過ぎないということを書いていて、結局は社会科学はある人の仮説を元にした学問体系であるということを書いていて、なるほどなと思いました。)

そういった前提で考えてみると、正しいやり方、考え方というものは基本的に存在しなくて、個々人がどういう考え方を選択するか、それだけの違いにすぎないんじゃないかなと思っています。

ある目標に対する到達方法は一つではなく無数にあり、会社員としてチームを組んで仕事をする上で大事なのは、お互いにプロフェッショナルとして成果に対して責任を持ちつつも、その方法論については各自に任せるというのがいいんじゃないかなと思っています。

先輩が後輩に何かを教える時はこの成果を上げる方法は無数にあるという前提を持っておかないと、自分のやり方を押し付けるという結果になってしまうかと思っています。

教育は難しい

自分自身は社会人になって後輩教育をしたことはないので、あくまで今思っていることです。

上で書いたように、成果を上げる方法は無数にあると思っています。しかし、後輩に好き勝手やっていいよとすると会社に損失を与えてしまうため、そういったこともできないです。  
一方で、後輩の仕事のやり方をがんじがらめに縛ってしまうと、後輩は自分に合っていない(かもしれない)やり方を選択せざる得なくなり、また、そういう監視の厳しい教育をすると、後輩の目は成果ではなく、先輩に気に入られるかというところに向くようになってしまう事が多いです。

なので、先輩としては後輩の失敗の責任の取れる範囲で少しずつ責任の範囲を規定してあげて、そこで成果を上げてもらって、徐々にその責任の範囲を広げていくということが大事になるんじゃないかなと思っています。  
また、後輩の仕事のやり方で、明らかにうまくいきそうにないなと思った場合には、その事実をそのまま言っても多分あまり意味はなくて、そう思うに至った経験であったり思考プロセスを伝えてあげることが大事なんじゃないかなと思っています。

自分が経験してみて、教育は非常に価値があり、自分もここの分野において強みを発揮できる人になりたいなと思っています。

体験が大事

月並みですが、分かるとできるは大きく違います。それと近い感覚で、本を読んで知っていると実際に体験したということには大きな隔たりがあります。

例えば、ドラッカーの本を読んでいて、成果に焦点を当てることが大事だと書いてあったとしても、それをどう捉えられるかは人によって全く違います。  
自分の場合は、三年前くらいに初めて読んだ時と今では、この言葉に対しての理解度というか感じるところみたいなものが全く違うなと感じています。

仕事もそうなのかなと思っていて、経験がある人の方が仕事ができる場合が多いのは、同様の事象にぶつかってきたことがあるからという部分が大きいのかなと思っています。  
だから、後輩が気付かないような部分に先輩が気付くのは、当たり前といえば当たり前で、先輩は気付いた上でどう行動するかというところが求められるんじゃないかなと思っています。  
後輩にその部分を指摘するのかしないのか、する場合にはどうやって伝えるのか、そういった部分をきちんと考えられることが先輩に求められることなんじゃないかなと思っています。

仮説検証が大事

基本的に正しいとか正しくないとかがない世界でかつ経験しないと分からないということがある中で、成果を上げるスピードを高めてくれるのが、仮説検証なんじゃないかなと思っています。

こうやったら上手くいくんじゃないかなという仮説をもって実際にやってみて、上手くいったいかなかったということを振り返るという思考を通じて、似たような事例にあたった時に活用していくということが大事なのかなと思っています。

これができないと経験が他の事例に適応しにくい人になっちゃうなと思っています。

後書き

大学生になって二年間経った時も大きな学びがあったなと思っていました。  
しかし、その後の二年間(3,4年生の時)ははじめの二年よりも個人的な所感としては学びが少なかったんじゃないかなと思っています。    同じ環境にずっととどまると、積極的な努力をしない限りは学べることは減っていくのではないかと個人的には思っています。  
社会人の三年目が以前と同じにならないようにしていくことは非常に大切だと思っています。

あと、最後に自分と関わってくれた人への感謝を述べたいと思います。

特に二年目にずっと仕事で一緒だった一個上の先輩(年齢的には三個上)には、感謝しかないです。この人と一緒に仕事をすることで成果とは何か、仕事とは何かを体験として理解することができました。
この人のおかげで、自分なりにきちんと成果をあげられる状態になっていると自信を持てる状態になりました。

それ以外にも会社の人や大学時代の友人、その他の多くの人達との交流を通じて色々と学べることがあったなと思っています。
そういった意味で、人との出会いは本当にありがたかったと思っています。